新潟の住学 山梨の楽住 ほくほくに来る
もう住まいを量産する必要はない。2023年7月12日に高性能で良質な住まいを作る2つのグループがほくほくにやってきました。
そのグループとは、新潟で住まいに関連する講義を開催し、建築士・職人・学生・一般の方々が気軽に話し合える仲間を作る会の「住学(すがく)」と山梨の建築業界に新しい風を吹かせる建築の有志組織「楽住(らくす)」です。
日本の住まいは残念ながら海外に比べて冬はヒートショックが起きやすく、夏になれば熱中症をおこしやすい性能の住まいが大半を占めています。しかも我慢を美徳とするお国柄のためか、なかなか良質な住まいが普及していません。
今回来てくれた両グループともに地元で建築ネットワークを構築し、健康で安全で環境に優しい住まいを一般化する活動を続けています。目指す方向が一致しているせいか、車で5時間弱の距離を隔てていても、気持ちが通じあっていることを強く感じました。
さて、この集まりは山梨在住の、とてもこだわりのある方の住まいづくりがきっかけです。住学のメンバー「エスネルデザイン」の村松悠一さんに自宅の設計を依頼し、ほくほくの立役者である梶原高一さんが施工を担当しました。
エスネルデザインの合理性を追求した設計と、梶原建築の丁寧な施工の融合体である“住まい”をじっくり見学体感した後、車で約30分移動し、ほくほくに集いました。
ほくほくでは、建築の話が続くと疲れてしまうのではないかと考え、梶原さんのリノベストーリ-を4割、先日の朝日地球会議のプレゼンを一部使ってほくほくの暮らしを標準化するための取組みを6割にしてみました。
でもちょっと配分を建築側にふった方が良かったかもという感触はありましたが、改めて梶原さんのほくほくリノベの深堀りする会を開けばいいと前向きに考えることにしました。
ほくほくに別の仲間と来て打合せをしたい、冬にも来てみたい、8月の子どもワークショップに参加したいといった声をいただき、とてもありがたく、うれしく思いました。
〇〇は使ってないの、私ならこうやるよ、今度は新潟でやろう、いつやろう、と熱く前向きな声が飛び交い、にぎやかで楽しい時間を過ごすせ、やる気が沸き上がります。住学に在籍し、長野から頻繁に新潟に通い、長野版建築ネットワーク構築をお考えの池田安信さんのような存在も、日本住宅事情好転への光を感じます。
人口減少に空き家率が高まる中で、性能の低い家を量産し続けていては、健康にも環境にもいいことはありません。私たちも住学や楽住のようなグループと一緒になって、ほくほくのような快適で再エネ100%の住まいが普通になるように努めていきます。
今回は斎藤健一郎さんが不在のため、不安もありましたが、参加してくれた方たちが協力的な雰囲気を作り上げてくれたので、なんとか乗り切ることができました。感謝感謝。
皆が去り、静かになったほくほくを、誰か忘れ物してくれていないかと宝探しをする気分で探してみましたが、今回は何も見つかりませんでした。もっと聞きたいことがあったけど、「聞き忘れがあったよ」と言ってもらえたら、嬉しいです。
冬になったらピザを焼くので、またほくほくを交易所に使って下さいね。 (川合 英二郎)
左上から:イロハスタジオ 石田泰弘さん、エスネルデザイン村松悠一さん、梶原建築 梶原高一さん、山本建築工業 山本大介さん、三浦建築 三浦正人さん、Gress Design 吉井敏瑞さん、地場工務店 石水幸子さん、NEO建築設計事務所 渡邉正仁さん、池田住建企画 池田安信さん、天野保建築 天野洋平さん
左下から:豆政計 遠藤政信さん、ユー・ハウス工業 五十嵐 直樹さん、丸正渡邊工務所 渡邊正博さん、福井コンピュータアーキテクト 庄司英敏さん、地場工務店 藤波母百さん、ファインプラン 一瀬美波さん、深沢工務所 深沢成彦さん、ウラベ 卜部良太郎さん
■番外編
ほくほくで2次会のテーブルを私とセッティングしている最中にエスネルの村松さんの指を思いっきり挟んでしまいました。あまりの痛さに村松さんは先に休まれてしまったので、予定していた利き酒会は延期に。これからは注意喚起しっかりします。村松さんごめんなさいね。
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