2023-06-17

「ほくほく」ではお湯で洗濯しています。

部屋干し臭対策にもなるお湯で洗濯

「ほくほく」の洗濯機にはお湯の配管がつながっています。

私、川合の本業は太陽熱温水器のメーカーですが、斎藤さんと梶原さんと太陽熱温水器の初回打合せの時に、「太陽熱温水器つけるならお湯で洗濯できるように配管つなげておいた方がいいですよ」とアドバイスしたところ、「それいいじゃないです、梶原さん出来ますか?」(斎藤さん)「今ならまだ間に合いますよ」(梶原さん)ということで即採用でした。

お湯で洗濯するメリットは次の3つです。

1.皮脂汚れが落ちやすい

2.(洗濯用)石鹸が溶けやすい

3.カビや部屋干し臭の元になる菌を退治できる

1.洗濯物の汚れの中でも皮脂汚れは洗い残しがあると、衣類が黄ばみや匂い残りの元になります。でもお湯で洗う皮脂が溶けだしやすく、水に比べて圧倒的にきれいになります。

2.「ほくほく」では洗濯にミヨシ石鹸の「お肌のためのせっけん」を使っています。石鹸系の洗剤は合成洗剤に比べて環境に優しいものの、洗浄力は劣ります。しかしお湯を使い、さらに酸素系漂白剤を組み合わせることで、合成洗剤に見劣りしない洗浄力になります。

ただし、石鹸洗剤には石鹸カスが残ることがあります。その時はすすぎの時にクエン酸を足してやることで、石鹸カスを除去することができます。

3.洗剤+酸素系漂白剤+お湯の組み合わせは、カビや部屋干し臭の元になるモラクセラ菌対策にもなることが分かっています。今は無き人気番組、NHKの「試してガッテン」で酸素系漂白剤+お湯で洗濯が部屋干し臭になると放送していました。

デメリットもあります。お湯を沸かす燃料代がかかることです。しかし、「ほくほく」のお湯は主に、太陽熱温水器のものを使い、バックアップに薪ボイラーでお湯を沸かしているので、お湯を使うことに薪調達に労力と運搬費がかかる以外、燃料代はかかりません。だから、ほくほくの場合、燃料代がかかるというデメリットはありません。

以上の説明で、斎藤さんから洗濯機へのお湯配管採用がすぐに決まりました。

注意点もあります。

衣類によっては、お湯での洗濯で縮んだり色落ちしたりするものがあるので、洗うものをチェックしてからお湯で洗濯してください。また、洗濯機のメーカーに温水利用の可不可を確認しておくと良いでしょう。

それから湯切れも起こりえます。

「ほくほく」の太陽熱温水器は170Lと小さ目です。太陽熱温水器の温度が70℃など高い温度になっている時は、水と混ぜて室内には40℃で流れてくる仕組みになっているので、理論上使えるお湯の量は250~300Lになりますが、ほくほくの太陽熱温水器はタンク内でも水がまざりお湯の温度が徐々に下がります。洗濯機はだいたい50~60L使うため、お湯をどんどん使ってしまうとシャワーの途中に「ひゃあ~つめたい~」となってしまうかもしれません。

そこで、ほくほくでは、太陽熱温水器の温度もリモコンで確認し、湯温が十分に高いことを確認し、シャワーに入ってから洗濯するようにしています。太陽熱温水器のお湯の温度が十分でなかったり、利用人数が多い時は、たかねの湯などの温泉に行くか、薪ボイラーを使うことにしています。ほくほくの薪ボイラーはミカン箱一杯程度の薪で600Lのお湯を沸かすことができるので、必要に応じて使っています。薪ボイラーと太陽熱温水器の設置の様子

部屋干し臭が気になる季節には太陽熱温水器で沢山お湯が沸くので、薪ボイラーを動かす必要もないし、太陽熱温水器のお湯が冷たくなってしまっても洗濯ができないわけではありません。こういうゆるい運用が楽しいですね。

もしこれからの家づくり、リノベの際、お湯で洗濯できるようにする場合、洗濯機にお湯と水の両方が供給できるようにしておいた方がいいです。ほくほくのように太陽熱温水器や薪ボイラーを使っていないと、燃料を使うことになります。

お湯で洗濯するための混合栓。
写真は事務局川合の家の洗濯機

ご興味ある方はほくほくにメッセージ送って下さいね。メッセージはこちら

                         (川合 英二郎)

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