課題図書に”5アンペア生活”を

やらされる節電ではなく、楽しみながらチャレンジする節電を書いた、斎藤健一郎さんの名著「5アンペア生活をやってみた」(岩波ジュニア新書)、「本気で5アンペア」(コモンズ)や、そして朝日新聞デジタル版で5アンペア生活は、この電力値上がりの時代にとても参考になります。
斎藤健一郎さんの少年のように節電にチャレンジする姿は、きっと頭の柔軟な若者・子どもたちには良い影響があるはず。ぜひ、夏の課題図書に指定して欲しいと思います。
”5アンペア生活”のことを変人の挑戦のように考える人もいるようです。たしかに5アンペア生活の暮らしをそのまま全てを実践するのは変人の挑戦かもしれません。しかし彼の挑戦をひとつひとつ分解していくと実践できる工夫がいくつも見つかります。
例えば、コンセントと使う電化製品のプラグの間に挿入することで、電化製品を動かしている時にどれだけ電力を消費しているかを見る”ワットチェッカー”の活用は素晴らしいと思います。
コンセントにプラグを差し込めば電気機器は動いてしまいますが、ワットチェッカーでチェックしてみると、電化製品の中には驚くほど電気を消費しているものを発見するでしょう。webの検索結果を鵜呑みにするのではなく、自分で調べてみるというプロセスも重要です。

「ほくほく」がカーボンニュートラル達成できているのは、発想が節電起源だからと言っても過言ではないでしょう。電気の使用量を減らすということは、脱炭素にもつながります。
商用電力システムに不信感を抱いた斎藤健一郎さんが、その矛先を電力会社に向けるのではなく、商用電力を使わないという発想に向かったのも、社会で生き抜く上の大きなヒントになるのではないでしょうか。
ぜひ、課題図書に”5アンペア生活”を指定して欲しいと思います。
川合英二郎
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