光岳小屋の手伝い断念→ほくほくへ
光岳小屋の小屋閉めの手伝いに行けない。じゃあ、ほくほくだ
南アルプス最南端にある光岳。そこにある光岳小屋は、ほくほくのスピンオフ活動“ほくほくNEXT”の代表的なプロジェクトとして、昨年からエコ化のお手伝いを始めました。
連休最終日の11/5(日)に小宮山花さんのいる光岳小屋に小屋締めのお手伝いをしに行く予定でしたが、下山予定日の天候が荒れそうだったので、光岳小屋の小宮山花さんと相談して、小屋締め手伝いを断念しました。山の天気は怖いのです。
しかし、私を含め小屋締め手伝いを予定していた5人は2ヵ月前から仕事やバイトを調整してきました。天候理由とはいえ登山3日前に中止勧告は酷です。そこで、スピンオフから原作に戻すべく、ほくほくをベースに金峰山に登ることにしました。
5人のうち私を含め4人は東海地区在住です。中京競馬場駅付近で集合した後、行きつけのカレー屋KUSUKUSUで西インド系のカレーを食べ、19時30分に名古屋を出発しました。
ほくほくまでは名古屋から片道約250㎞。11/3連休初日かつ中央道は一部片側通行になっているものの、夜だったためか渋滞らしい渋滞もありません。3時間ほどのドライブも自己紹介や音楽、山登りなどの話を楽しんでいる間にほくほくに到着しました。
到着時、外気温は10℃前後。目を凝らすと吐く息がほのかに白くなります。しかし、前日、ほくほくで薪ストーブを使っていた人がいるため、その余熱もあるせいか室内は無暖房でも20℃ありました。
ほくほくは、見た目がハイテクではないのに、無暖房でも寒くなく、さらに電気は再エネ100%です。ほくほく初体験の2人は普通なすごさに驚きながら喜んでいるようでした。
ほくほく未経験者の人にほくほくを紹介するのは毎回の楽しみです。
金子潤さんが参加で山登りの安心感3倍、楽しさ10倍
翌朝6時にほくほくを出発し、金峰山の登山口の瑞牆山荘までは車で30分。連休中日とあって、6時30分でもすでに路駐する車もいます。下の方の空き駐車場に車を滑り込ませ登山開始です。
「金子潤さんと山に登るとなぜ安心なのか?」
それは金子潤さんは腱引き師だからです。腱引きとは整体のような治療法で、筋肉や筋に刺激を与えてあるべき姿に戻すという施術です。足のつり、膝痛、ぎっくり腰など、すぐ直せます。
50歳を超えている安田さんと私にとって、登山中に体がダメージを受けることは恐怖です。この恐怖を和らげることができる仲間がいるという安心感は言葉に尽くせません。
私たちは、日本100名山の中でも体力的にきついと言われる光岳に行く予定だったので、エネルギー満タンです。光岳に登るつもりで、ぐいぐい登ります。
追い抜く登山者、すれ違う登山者にとって私たちは異様だったのでしょうか、文字通り金子さんとayaさんの足元を見ます。通過してしばらくすると「あの人裸足よ、それにあの娘はサンダルよ」と聞こえてきます。
そこで私は最後尾につけ、金子さんの裸足について、「裸足の研究者の方で、裸足やワラーチのワークショップをやっているプロです」などと金子さんアピールを楽しみました。
なかには金子さんの足の裏を触らせて欲しいという人や、金子さんの後ろについて歩きながら講義を受ける方もいらっしゃいました。3回ぐらい同じ話を聞けたので、私は裸足ではないけれど、少しわかったような気がしました。
金子さんは金子さんで裸足講座だけでなく、「ほくほく」の紹介もしてくれます。
普通に山に登って、きれいな空気吸って、風景を見るだけでも十分楽しいのですが、金子さんの裸足きっかけで会話が広がり、それがまたほくほくにつながるのうれし楽しです。
男子厨房に入り今シーズン最初のピザ
薪ストーブでピザを焼くのは、今やほくほく名物の一つです。いつもは私一人で準備することが多いのですが、今回は全員参加の調理です。
ピザ生地の計量はayaさんに頼んで、時短のためGOPANを活用。普段家で料理をあまりやらないという安田さんと310君は私とayaさんで指示を出し、ナチョス用のチリコンカンとピザ用のトマトソースを作ってもらいました。身長のある二人がレンジフードに頭をガンガンぶつけながら頑張る風景は、まさにほくほく。美味しく出来上がりました。
夕食に金子さんつがいで参加
ほくほくに来る人は、夫婦やカップルではなく、一人参加の確率がほぼ100%です。
そこへ、一緒に夕食を食べに金子さんご夫妻が、地ビールと煮卵などお惣菜をを持って来てくれました。ワイルドで自由な潤さんをおおらかに受け止め、決して負けていない美保さん。ご夫婦というよりは、“つがい”と言った方が馴染みます。
金子さんは、清里に釘を使わない伝統工法でご自宅を建築中です。2022年冬にほくほくを体験し、その影響もあってか、もともとの計画(薪ストーブと薪風呂釜)に追加して、従来の計画から断熱をみなおし、ソーラー給湯システム、太陽光発電も設置されます。
お仕事柄訪れる方も多いと思われる金子さんのご自宅は、同じ北杜市内の、ほくほくスピンオフプロジェクトとして、影響力を持ち続けること間違いなしです。
「ほくほくの人達は相当油好きですね。」
最終日は、チームシェルパに行って朝のラジオ体操と千ちゃんの散歩と野球をやって、腹ペコになってほくほくに帰ってきました。晴れた日の朝食は、昨年梶原さんが作った木製バルコニーが大活躍。外で朝食です。まだ寒くないし、とても気持ちがいいのです。
朝食の後は、前々からやりたかったほくほくの食器、調理器具、調味料の整理を手伝ってもらいました。
「ほくほくの人達は相当油好きですね」とayaさん。オリーブオイル3本、グレープシードオイル1本、ゴマ油2本と、確かに油が多いです。他にも胡椒3本、ドライイースト50g2個、タバスコ2本などダブり在庫があります。
ほくほく来訪者は何があるか分からないので買っていく。そしてダブる。
一度に10人以上くることがあるので足らないかと思って買っていく。そしてダブる。
カウントしてみると、オリーブオイルが3本全て開封済み、ごま油2本これも開封済み。エコハウスでフードロスはいけません。油や調味料の在庫を半年に1回は写真をとり、来訪者に告げることで、ダブり撲滅を誓いました。
やっぱりスピンオフだった
310君が嬉しい滞在レポートを書いてくれました。
310さんは、オフグリッド、エコハウスに興味を持ってほくほくに来たのではないのですが、しっかりとした感想レポートを書いてくれました。この文面には、今回のツアーに参加していない斎藤健一郎さんの存在圧を感じます。
ほくほくにある大量の本、家具、ポテトチップ、ハンモックなどから斎藤健一郎さんの気配を自然と感じてしまいます。斎藤健一郎さん不在のほくほくは、どれだけ楽しくても、スピンオフなんだなあと思いました。
でもスピンオフとは言え今回のほくほくツアーはローグワン/スターウォーズのような、出来のいいスピンオフでした。(川合英二郎)
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