2025-02-03

オフグリッドでつながるオフグリ会 1/30(木)

この日の主催者、Atelier BIOの新井かおりさんから斎藤さんと川合さんは似ていると言われた。新井さん宅に向かう途中。

オフグリッド住宅の「オフグリッド」とは、送電網やガス管などのインフラ網(グリッド)から独立していることを指します。英語の「grid(グリッド)」には、格子や方眼、さらには配管網の意味があります。公共のインフラ設備に接続せずに生活できる住宅を、オフグリッド住宅と呼びます。

八ヶ岳エコハウス「ほくほく」は、築40年の中古住宅をのべ200人が関わって改修したオフグリッド住宅です。ほくほくにも関わりのある、斎藤健一郎さんの知り合いで、オフグリ会のメンバーの新井かおりさんに誘われ、1月30日(木)、「オフグリ会」という建築家らの会合に、斎藤健一郎さんと私の二人で参加しました。

会場は、埼玉県川口市の設計事務所AtelierBioの新井かおりさんの自邸。
完全なオフグリッド住宅ではなく、水道管、ガス管、電線もつながっていますが、電気は基本的に太陽光発電でまかない、余剰電力は売電し、不足時には商用電力を購入する仕組みになっています。また、太陽熱温水器やペレットボイラーを活用し、できるだけ電気やガスの使用を抑えている点は、「ほくほく」と似ています。

設備や断熱は、やろうと思えば誰でもできることです。しかし、そこは建築家の自邸です。色使いや、無駄な壁を作らない割り切り方、そしてお庭などなど、「これはいいなあ」と思える工夫が随所に散りばめられた、素敵なお住まいです。

普通の見学者はバッテリー倉庫の前で15分も過ごさないだろう。

ペレットストーブに興味津々の健一郎さん。

階段下収納の扉のデザインが素敵だった。

オフグリ会は今回で3回目。メンバーの自邸などを訪問し、オフグリッド技術の情報交換をはじめ、一般消費者の傾向や法改正の影響、さらには建築とは関係のない話題まで幅広く語り合う場となっています。

無暖房で暖かかったリビングダイニングスペース。

住み心地がいい、使いやすい、暮らしやすい、これは大前提として、じゃあそれを支えるエネルギーは、原発?化石燃料?でも、自然エネルギーで快適に暮らせるのだったら、こっちの方がいいよね。エネルギーだけじゃなく、じゃあ素材は、食べ物は?メンバーとお話をしていると、こんなことがベースにあるように感じられます。

さて、今回のオフグリ会。健一郎さんは初参加です。「まず自己紹介をしましょう」と提案し、自らトップバッターを務めました。出身地の話に続いて、学生時代に中国を自転車で横断したエピソードや前職の話など、「ほくほく」とは関係のない話題を織り交ぜた楽しい自己紹介となり、その結果、後続の参加者もそれに倣う流れとなりました。

9名の参加者のうち、時間切れで4名が自己紹介できませんでしたが、次回を3月後半に開催することを約束し、22時にお開きとなりました。

YouTubeなどのSNSを通じて情報発信をしながらも、 「自分が編み出した技術だけが正しい」 「独自のノウハウは教えたくない」 と、人間関係のグリッドから自ら外れていくケースを時々目にします。

一方、オフグリ会メンバーの情報を出し合い、グリッドはむしろ広がりを見せ、より強くなっていきそうです。

(川合英二郎)

一番奥
斎藤健一郎さん

上段左から
イゼナ 前田 誠一さん 前田朋子さん

トップページ

SUR都市建築事務所 浦田 義久さん

INDEX

カメプラン 大出 達弘さん
https://www.kameplan.com/

ほくほく事務局 川合英二郎

下段左から
カメプラン 亀崎美智子さん

Atelier Bio 新井かおりさん
https://atelierbio.jp/

もぎあやはさん
https://www.facebook.com/ayaha.mogi

※厳密には給水下水管もグリッドに含まれますが、オフグリ会は、まずは送電網につながらない電気のみのオフグリッドの普及を目指しています。

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